東遊園地の1.17の集い会場で
1月17日午前1時過ぎに出会った青年

「ハワイから来ました よろしくお願いします」
彼は、突然そう声をかけてきました

私は、軽く挨拶をしてその場を離れた


5時46分の黙とうの準備が始まった4時過ぎ
つどいの会場で 再び彼に出会った

「私は、ここに来るのは 2回目です。10年目の時と今年 来ました。震災で母を亡くしました。生きたまま焼け死にました。私は、あそこで母のために祈りたいけれど テレビカメラがいっぱいあって、あの場所に行けない」


彼が指をさした場所は、1.17という竹でできた文字の「点」の部分


そこは、カメラにとってベストポジション
竹筒のろうそくの灯りと正面のビルの窓に作り出された『1.17』の文字の両方が入る場所。


テレビカメラは、その映像を撮るために 竹筒の前に何時間も前から陣取っている

以前、主人もその状況に激怒していたことを思い出した。


その時は、そのカメラがあるせいで 
竹筒のろうそくに火をともすことができず、
そこだけろうそくに火がついていなかった。
主人は、そのカメラの前に無理やり入って 
ろうそくに火をつけて カメラの前から動かなかった。

その話をしたとき 彼は、堰を切ったように話し出した
『遠いハワイからここに来ることは難しく、今年、7年ぶりにやっと来ることができて 
自分が祈りたいと思っていた場所でお母さんのために祈りたいと思っていたのに 
その場所にカメラがあって祈ることができない、ショックだ。アメリカでは、このような場所は、遺族のためにある。こんな風にカメラに邪魔はされない」と。

そばにいたカメラマンに聞こえるように話したわけではないけれど


カメラマンには、私たちの会話が聞こえたのか
一番近くにいた一人のカメラマンが、少しずつ後ろに下がっていった


誰のための追悼行事なんだろう?
伝えることは大切なことかもしれない
でも、でも…


なんか違わないかい?と思った私。


私は、カメラマンにその場所は、祈るための人にあけてほしいと何度も何度も言おうと思った


でも、5時46分は、私たち遺族にとって とても意味のある時間。
その日、その時間を安らかに祈りたい ここで私が言うことで 嫌な思いをお置きするだけ
そう思うと、何も言えなかった。

今回、あの場所で 私の周りにいたたくさんの遺族の人たちが 
メディアによって嫌な思いをさせられた。


主人は、あの場所に行くのをとても嫌がる。
それは、メディアの多さに 静かに祈ることができないから。。。。

遺族にとって 大切な人を失った人にとって
1月17日 午前5時46分は 大切な時間

ルミナリエは、静かに祈ることができないので
せめて、1月17日、その日だけは静かに祈らせてほしいと思う
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2012.01.29 Sun l 特別な想い l コメント (0) トラックバック (0) l top

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